1月13~15日、琉球海溝へ海底地殻変動観測に出かけました。元々は9月実施の予定でしたが、色々あって1月に実施することになりました。

沖縄県水産海洋技術センターの図南丸です。

調査海域です。陸地は見えません。

深夜、調査中に近くを通ったタンカーです。
Ryukyu Seismology Lab
2025年12月30日17時12分、徳之島付近でM5.7の地震が起こりました。

図は、2025年12月30日14時から31日13時58分までに発生した地震の震央分布(気象庁ホームページより)です。余震は東南東―西北西方向に帯状に分布しています。

防災科学技術研究所FnetのCMTです。メカニズム解は、東西走向または南東―北西走向の正断層型で、横ずれ成分を含むことを示しています。

海域活断層分布(海域断層情報サイト)を重ねると、余震域付近には北落ちの正断層が分布していることがわかります。この断層は西側では東北東走向を示しますが、断層の東端である徳之島付近では走向が北東方向に変化しています。この活断層の走向は、今回観測された余震分布とは必ずしも一致していないように見えます。

1997年から2024年までのF-net CMT解(深さ40 kmより浅い地震)を示すと、今回の地震のタイプに近いイベントが徳之島西方(矢印で示した位置)に認められます。ただし、このイベントではT軸が南北方向であり、今回の地震で推定された北東―南西方向のT軸とはやや異なっています。
さらに、2010年から2025年11月までに発生したM1.5以上、深さ40 kmより浅い地震の震央分布を示しました。徳之島および沖永良部島周辺では、深さによらず地震が東南東―西北西方向に並ぶ傾向が多く認められます。これは今回の余震分布と同様の傾向です。
以上のことから、今回の余震分布が東南東―西北西方向に並んでいるのは、観測点配置の影響が強く現れている可能性が高いと考えられます。実際の余震分布を明らかにするためには、震源再決定などの詳細な解析が必要です。
12月21日、南城市役所で行われたSIP防災OKINAWA2025を見学しました。

会場全体です。正確には南城市役所以外にも市内数か所かが会場となっています。

救助訓練中です。奥に挟まれた人がいます。

建物にはしごをかけて要救助者を探し救助する訓練です。

板の下にいる人を救助する訓練です。上のベニヤ板を切って、下の人を救助します。救助者は切りくずを避けるため毛布やビニール袋をかぶっています。

海上保安庁のヘリコプターです。

陸上自衛隊のヘリコプターです。

訓練用の救護所です。

救助する訓練です。足だけが見えています。
NHKのニュースでも取り上げられています。他にも色々課題が見えてきた訓練でした。
2025年12月19日、地震学実験の一環として沖縄気象台 地震火山課を見学しました。
おもろまちの合同庁舎に移転後、今回で2回目の見学です。
ご多忙の中ご対応いただいた地震火山課の職員の皆様に、大変お世話になりました。
12月9日、沖永良部島へ地震観測点の点検に行きました。
[
地震観測点です。

近くの高台からみた沖永良部島の北東部です。台地が広がっています。

夜景です。徳之島の集落の明かりが見えます。
南部琉球海溝で起こった超低周波地震を調査した研究成果が、Earth, Planets and Space 誌に掲載されました。
この研究では、南西琉球海溝で起きる、とてもゆっくりした特殊な地震(VLFE:超低周波地震)を20年以上調べました。
研究の結果、VLFE は海溝の近くの限られた場所で、約2〜3か月おきに群発的に起きることがわかりました。また、普通の地震が起きやすい場所とは発生場所がずれていることから、地下の沈み込んだプレート面ですべり方が「普通の地震を起こす場所」と「ゆっくりと滑る場所」に分かれていることが判明しました。さらに、VLFEは2001年頃から増加しており、これは周辺で発生した中規模地震や、その後に起きた余効すべり(afterslip)と関連している可能性がありますが、その時期が必ずしも対応しません。このことから、当時、琉球海溝の海溝軸付近でプレート間カップリング(プレート同士の固着状態)の変化が起き、それに伴って地震活動の変化やVLFE活動の増加が起こった可能性が考えられます。
琉球海溝南部で起こるVLFE活動の長期活動変化から、この地域のプレート間カップリングの度合いの変化や、海溝付近での長期的なスロー地震の発生を推定することができるのではないかと考えています。
