沖永良部の地震活動

2026年5月20日、M5.9の地震が沖永良部島の北側で起こりました。先週、地震観測点の更新に行ってきた矢先の出来事でした。データはうまくとれたでしょうか。

与論島で最大震度5強、沖縄本島でも震度2から3の揺れになりました。

そこで、過去どのような地震活動であったのか、この付近の過去の地震活動を見てみました。

1960年から2020年までのM5.0以上の地震分布をプロットしました。地震カタログにはISCカタログを用いています。対象領域は、27.5°N、128.5°Eを中心とする半径0.3度の円内です。星印が今回の震央です。24時間経過してみて、余震活動はあまり活発ではありません。

沖永良部島の北側では、M5.5以上の地震が多く発生していることが分かります。一方、島の西側では、M5.5未満の地震によるクラスターが見られます。このクラスターは、繰り返し地震が発生している領域に対応しています。

 

1960年以降のM5.0以上の地震について、時間―マグニチュード分布をプロットしました。1960年の地震はMS、それ以外はmbを使っています。M5.5以上の地震は、およそ10年ごとに複数個発生する傾向があるように見えます。具体的には、1984/08/29と1985/03/01、1995/01/15と1996/06/02、2007/04/21と2008/07/08、2014/10/22と2016/09/26です。

一方で、1980年以前の活動には、このような周期性が弱いように見えます。そのため、10年ごとの活動は見かけ上の周期性かもしれません。ただし、1967/04/13と1968/11/12のように、1.5年以内にM5.9とM5.8の地震が発生している事例もあり、短期間に同規模の地震が複数回発生する傾向は存在するように見えます。

西表島北部の群発地震(2)

4月から始まった西表島の群発地震の活動です。

気象庁カタログの中から、観測点数が10点以上の地震を選んでプロットしました。5月1日から14日までの活動です。東西方向に延びた分布をしています。

 

観測点数が10点以上の地震を選択し、累積個数分布および東西断面における時空間分布をプロットしました。活動域が東西方向に拡大しています。拡散の式を当てはめています。

沖永良部島へ地震観測点の点検に行きました

5月14日、沖永良部島に地震観測点の点検というよりシステム更新作業に行きました。

沖永良部空港です。

 

地震観測点です。

 

作業終了です。ソーラーパネルが1枚減りました。

 

穏やかなフーチャです。冬のフーチャとは全く違います。波しぶきが全然来ません。

西表島北部の群発地震

2026年5月1日ごろから、西表島北部で群発地震が発生しています。

西表島南西沖は、比較的群発地震活動が活発な領域です。近年では、2013年以降に活動が活発化していることが報告されています(Nakamura and Kinjo, 2018)。一方、西表島北側では、南西沖ほど活発な活動はみられていませんでした。しかし、西表島北西沖(1991–1994年西表島群発地震の活動域およびその北西延長部)や、西表島と石垣島の間では、ときどき小規模な群発地震が発生していました。今回の群発地震の領域では、これまで顕著な活動は確認されていませんでした。

 

気象庁カタログの中から、観測点数が10点以上の地震を選んでプロットしました。5月1日から14日までの活動です。東西方向に延びた分布をしています。

 

観測点数が10点以上の地震を選択し、累積個数分布および東西断面における時空間分布をプロットしました。活動域が東西方向に拡大しているように見えます。

 

朝日新聞デジタル版に研究成果が掲載されました

4月25日、朝日新聞デジタル版において、石垣島・名蔵湾のマイクロアトール研究が紹介されました。

本記事は、日本各地で想定される超巨大地震を特集したものであり、その中で過去の地殻変動の記録として、サンゴ(マイクロアトール)を用いた研究成果が取り上げられています。

超巨大地震が切迫? 北海道と沖縄で裏付け続く「スーパーサイクル」

本研究では、石垣島における過去の海面変動および地殻変動を復元し、巨大地震の発生が時間的に偏る「スーパーサイクル」の可能性を示しています。

テレビ放送

4月17日、RBCのニュースで、フランスIPGPおよび東京大学地震研究所と共同で行ったマイクロアトール研究の成果が放送されました。

「沖縄で過去にマグニチュード9クラスの地震 化石サンゴが現代に伝える巨大地震の痕跡 研究で判明した地殻変動の “スーパーサイクル”」と題した内容です。

サンゴのマイクロアトール(微小環礁)成長記録から、石垣島・名蔵湾の海面・地殻変動を復元し、先島諸島の巨大地震履歴を解明しました。その結果、巨大地震が起こりにくい静穏期と集中する活動期が数百〜数千年周期で繰り返される「スーパーサイクル」の存在が明らかになりました。

なお、番組中のマイクロアトールの成長過程(隆起・沈降)の説明図については、海水面変化による形状の変化と地殻変動との関係がやや分かりにくい表現となっているようです。