海底地殻変動観測の成果をプレス発表しました

名古屋大と実施している沖縄本島沖での海底地殻変動調査成果が論文に掲載されたので、プレス発表しました。

プレス発表資料

陸上からの観測ではプレート間に固着域があるようには全く見えない琉球海溝にも、海溝付近には固着域が広がっていることを海底地殻変動調査をおこなって初めて明らかにしました。

 

■沖縄タイムスの8月2日朝刊

「巨大地震、沖縄でも可能性 本島南沖にプレート間「固着域」 琉大など発見」

沖縄タイムス記事

 

■NHK沖縄の8月2日18時10分からのニュース

「沖縄南方沖で巨大地震の可能性」

NHK記事

 

■RBC琉球放送の8月3日ニュース

「巨大地震の恐れも 琉球海溝沿いで固着発見」

巨大地震の恐れも 琉球海溝沿いで固着発見

■琉球新報の8月31日ニュース

沖縄も巨大地震の恐れ 本島南沖に「固着域」

琉球新報記事

■朝日新聞の9月26日ニュース

沖縄でも巨大地震の可能性 琉球海溝で「固着域」を発見

朝日新聞記事

マイクロアトールの調査を行いました

7月7~14日、東大地震研のグループとフランスIPGPのグループと八重山諸島でマイクロアトールの調査を行いました。

波照間島です。

測量中です。

作業中です。

 

石垣島です。

マイクロアトールです。これは小さいものです。

波照間島沖で海底地殻変動観測をおこないました。

6月26~28日、静岡大の生田研究室と行っている波照間島沖での海底地殻変動観測に出かけてきました。

波照間島沖の海底に設置した海底局の位置を測定するために行っています。

 

調査はこのような船に海底地殻変動を測量するための機材を積んで行います。

 

船内で機器の準備中です。いろんな機器が設置されています。

船の位置をGPSで測定し、次に船から音響測距で海底局と船との位置を測定することで、海底局の位置を求めます。

 

xCTDの投入の様子です。

 

波照間島沖で船から見た夕方の月です。360度水平線です。

JpGU2018に参加しました。

2018年5月20日から24日までの5日間に千葉市幕張の幕張メッセ会場で行われた地球惑星連合2018年大会に参加しました。

この時期、東京は暑い日が多く、かりゆしでちょうど良かったのですが、中日に少し肌寒い日があり、ちょっと困りました。

今回、研究室からの発表は、卒業した祖慶さんの研究内容(台湾での地中レーダを用いた津波堆積物の調査)と私の研究内容(干潮満潮で変化する超低周波地震の活動が季節・経年変化する要因の調査)の2つでした。

超低周波地震の活動から地下の面白いことが色々見えてくるという、非常に不思議な内容です。

 

夜には卒業生の門井さんと、発表はありませんでしたがJpGU2018に参加していた金城さんとともに飲み会がおこなわれました。

名護市防災研修センターへ行ってきました

「地震学実験」の授業の一環として、名護市にある名護市防災研修センターへ行ってきました。

■防災学習シアター

このゾーンでは、津波がきたときの避難ルートの確認等を見ることができました。シアタールームには、正面だけでなく左右に広がる巨大モニターが設置されています。大迫力の映像を見ながら防災の恐ろしさを体験することができました。

 

■火災ゾーン

ここでは、煙避難体験と初期消化体験をしました。

煙避難体験のようす。火災発生時の室内環境の体験ができます。

経験前こそ、モニター越しに被験者のうろたえる姿を見て笑う先生と生徒たちでしたが、いざ中に入ると先ほどの笑いは一瞬で引っ込みます。視界数十センチの中を非常灯なしでほふく前進します。想像以上に怖かったです。

この体験をしてから、レストランや居酒屋に行く際には常に非常灯の確認を行う癖がつきました。

消火器体験の様子。モニターに映るのは出火し始めたフライパンです。

火元を確認。あるのは消化器。さっき教わった手順通りに…あれ、どこ引っ張るんだっけ…燃え上がるフライパン…

とおどおどしながらWiiのリモコンのような棒を向け消化。思ったより上手く当たらない。さらに高く燃え上がる炎、どうしよう焦る…

 

■風水害ゾーン

浸水や津波の体験を行うことができます。

沖縄では、台風や大雨による水害が頻繁に発生しており、一番身近な災害ともいえます。

ここでは、水没した車内から脱出する際に外側からかかる水圧がどれほど強いのかを体験しました。

異なる水位を体験できます。

ドアにかかる水圧は、水深に比例します。数十センチ水嵩が上がるだけでドアは大変重くなることを体験できました。

手だけで開けることはなかなか難しいです。手や足を使い、全身でドアを押しますが、本当に重かったです。みんな脱出しようと必死で顔が真っ赤でした。

 

■わが町・わが家防災ゾーン

クイズ形式で防災について学ぶスタイルです。

問題も簡単な問題もあればちょっと考えないと分からない問題など様々で、面白い体験でした。

床には、Yes ・Noパネルが設置されています。モニターに提示された問題に一斉にyesかnoで答えます。 一人だけ違うとちょっと恥ずかしいです。

 

■ヘリパッドと座談会

今回、特例として防災センター屋上にあるヘリパットへ上がりました。

上にあげたゾーンだけでなく、防災グッズにはどのようなものがあるのか、地震が起こった際の避難経路の確認の仕方、更には過去の事例からどのような防災を心がけるべきかをイメージしたハザードマップがありました。

施設を見た後には、今回お世話になったセンターの職員やOBとの意見交換会を行いました。そこで防災センター開設に到るまでのいきさつや、施設・設備への工夫、子供向け防災教育のお話を聞くことができました。

地球科学を学ぶ上で切っても切り離せない防災。今回は、実際に防災に努る方々の意見をお伺い出来、さらには防災意識も高まり、非常に貴重な巡検となりました。

お世話になりました名護市防災研修センターの皆様、この度はどうも有難うございました。

AGU Fall Meeting 2017へ参加してきました!

AGU Fall Meeting 2017へ参加してきました!

アメリカ・ルイジアナ州ニューオーリンズで行われました。普段は、AGUはカリフォルニア州サンフランシスコで開催されるのですが、会場となっているMoscone Centerが改修工事の為、異例のニューオーリンズでの開催となりました。

写真は、ダウンタウン ニューオーリンズの様子。 街中にはクリスマス仕様に飾られた路面電車や建物があり、非常にワクワクさせられました。

12月11日から15日までの5日間行われました。世界各国から集まった地球科学系学者の参加者数はおおよそ22000人にものぼり、非常に大規模な会合となりました。

 

ポスター会場の様子

学会会場での発表は、口頭発表とポスター発表の2種類があります。

 

日毎にそれぞれの分野の発表が行われます。

例えば、1日目は岩石学(Mineralogy)、2日目は構造地質学(Structural Geology)、3日目は水文学(Hydrology)など。

 

私たち中村地震研究室からは、中村先生と私(金城)がスロー地震学セッションでのポスター発表を行いました。

スロー地震学の発表は、学会4日目でしたので、午前8時から午後6時までの間、指定されたボードへ自身のポスターを貼りました。

時たま自分のポスターの場所へ戻り、読みに来てくれた方に説明をしたり質問に答えたりしました。(上手く説明できるか質問に答えられるのか不安で緊張した時間でした…)

 

中村先生は、

「Seasonal variation in tidal response of very low frequency earthquakes in the Ryukyu Trench」というタイトルで発表を行いました。(下写真)

 

私は、「Low Frequency Earthquake Along the Ryukyu Islands Triggered by Teleseismic Earthquakes」のタイトルで発表を行いました。

ポスター前にお越しいただいた方に説明をしたり質問に答えたりします。

沖縄の地理的要因からくる波形解析や震源決定の難しさを伝えると驚かれる参加者もいらっしゃいました。また、同じ琉球海溝の地震について調べている他の国からの参加者とも意見交換をする機会がありました。

こういった機会は、国内だけの学会ではあまりないので、国際学会ならではの非常に貴重な体験になりました。

 

鳥もトリこにする学会発表

 

 

発表が終わり。。。。(疲れた〜)

会場近くのレストランへ行きました。中村先生は、なにやら凄くリッチそうな分厚いお肉を、赤ワインと一緒にいただいていました。私は、白身魚のリゾット(辛め)とそれに合う白ワインをお店の方に選んで頂きました。美味しかった〜

 

ちなみに、 同じ琉球大地学系の相澤さんも今学会へ参加されており、お昼や夕飯を共にしました。

ベトナム料理のフォーやピザ会(写真下)、など。

作りたてのピザはとても美味しく大満足だったのですが、外テーブルでの食事だったのでとても寒かったです(12、3度ぐらい!)。でも美味しい料理のおかげで会話はたいへん盛り上がり、心は暖かくなりました。

会場に設置されたランチブースにてタコスをいただきました。(写真左上)

アメリカンブランチを体験中の中村先生(写真右上)

 

波形(微動)っぽいAGU公式シャツをゲット。いいお土産になりました。

 

最後に、「オリンピック選手のように、ポスターを国旗に見立てて写真取りたいです!」という、ただただやりたかっただけでしょ?という私の趣旨不明なわがままに付き合ってもらったときの写真を載せます。嬉しそうな私と、「何なんだこれ」を連発する中村先生とのツーショット

(左 ダラス国際空港内の巨大ツリー)( 右 羽田空港から。夕焼けの中に富士山のシルエットが浮かんでいます。)

それでは、Happy Holidays… 😉