2025年6月21日以降、トカラ列島では群発地震が継続しています。
気象庁の読み取り記録を用いて、M2.5以上の地震についてhypoDDによる震源再決定を行いました。
地震活動が東方向へ移動している傾向は、気象庁の地震カタログと同様に確認されました。
再決定された震源は、気象庁カタログよりもやや狭い範囲に集中しているものの、全体として大きな違いは見られませんでした。これは、観測点の配置が偏っており、使用可能な観測点数も限られていたため、震源決定の精度が大きく向上しなかったことによると考えられます。
東西方向の地震活動の時空間変化です。初期の活動に比べて震源がおよそ10 km東へ移動しています。
震源再決定では、初期震源の深さを10 kmに固定して解析を行いました。ただし、観測点の分布やデータの制約から、深さの決定精度は高くないと考えられます。
南北方向の地震活動の時空間変化です。地震活動はわずかに北方向へ移動していますが、その変化量は東方向の移動に比べて小さい傾向にあります。