宮古島近海の地震(10月16日)

2023年10月16日19時42分、宮古島近海でM6.0の地震が起こりました。

 気象庁の速報震源によると、震源の深さは40 kmです。ただし、この地域は陸上の地震観測点から離れているため、深さの精度は低いと言えます。一方で、気象庁のCMT解析では深さが16 km、NIED F-netのCMT解析では8 kmと報告されています。CMT解析による深さを採用すれば、この地震の震源は浅く、地殻内で発生したと推定されます。

 沖縄本島から石垣島の間では、島弧を北西―南東方向に切る正断層、いわゆる「同切り断層」が発達しています。震央付近にも北東傾斜の断層があります。震央の位置が正しいとすると、今回の地震はこの断層の一部が動いた可能性があります。

10月16日M6.0の地震のCMT解(F-net、ダブルカップル成分のみ)と、震央周辺にある同切り断層(新編日本の活断層より)の分布。