沖縄本島東方沖の地震(2005年8月29日、M4.8)

 2005年8月29日、沖縄本島東方沖でM4.8の地震が起こりました(図1)。深さは45km(気象庁)です。

 震源は琉球海溝軸の直下に位置しており、その場所から見て沈み込むフィリピン海プレート内で発生した地震と見られます。

 この震源付近では、8月11日から群発的な地震活動が起こっています(図2)。特に8月29日には、M2以上の地震が1日のうちに23個発生しています。
 また、この地震のメカニズム解は海溝軸に直交方向の拡張軸を持つ正断層型です(図3)。これはこの震源付近でよく見られるタイプです。沈み込む直前のフィリピン海プレート内に働く拡張応力によるものです。




(図1)  震源付近の地震分布。2002年から2004年まで、M3.0以上(気象庁による)。丸印は震源を表す。丸の色は震源の深さを示している。 ☆は本震の震央を示す。等深線は沈み込んだフィリピ海プレートの深さを示している。黄色い線は琉球海溝を示す。



(図2)2005年8月1日から8月30日に発生した地震の分布。黒楕円で囲った場所が、このM4.8の地震を含む群発地震活動。


(図3)地震のメカニズム解、防災科学技術研究所による(2000年以降、M4以上)。メカニズム解は深さ毎に色分けしている。


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