先島諸島(与那国島から宮古島にかけての地域)には、過去の大津波で打ち上げら れた岩塊が今も陸上に残っています。これらの岩塊を津波石といいます。 津波石の中には直径10mもある大きな岩塊もあり、津波の破壊力のすさまじさを 物語っています。
先島諸島に分布する津波石は、元々海岸のリーフを作っていたサンゴ石灰岩であり、海中にあった頃生息していた生物が化石となって付着しています。これらの化石の年代を調べることによって、津波石が海中から陸に打ち上げられた時期、すなわち津波の発生時期を調べることができます。
先島諸島に津波石が打ち上げられた時期は様々です。最近の津波石は、1771年に起こった八重山地震津波(明和の大津波)で打ち上げられたものです。 それ以前の時期に発生した津波で打ち上げられたものもあります。
津波石が確認された地点(河名・中田(1994)の結果を元に作成)