○観測点配置
与那国島から北に50km離れた海域に海底地震計を4台投入し、 自然地震観測をおこなった。地震計(OBS)は、沖縄トラフ中軸を 中心とする、ひし形状に設置した。
上の図中、白三角がOBSの位置を、赤丸が気象庁で観測された地震の 分布(1997-1998年、M3以上、深さ30km以浅)をそれぞれ示す。
○海底地震計で観測された地震波形
OBS3で観測された地震の3成分波形を示す。P、Sはそれぞれ
P波、S波を示す。PSは、震源から出たP波が観測点近傍の堆積層と基盤の間で
S波に変換した波を示す。
○地震の分布
観測点周辺の海底地形とOBSで観測された地震の分布。トラフ中軸は25.0°N付近に位置し、東西走向の正断層で形作られている。
赤丸は、今回の観測で決まった地震の震源を示している。また、 白三角は海底地震計の位置を示している。
マグニチュード1〜2の大きさの地震が多い。 地震はトラフ中軸より南側に集中して起こっている。
○海底地震計の投入・回収作業風景
投入作業
投入中
海底地震計が海底から浮上
海底地震計を回収中。
参考文献:M.Nakamuara and H. Katao, Microearthquakes and faulting in the southern Okinawa Trough, Tectonophysics, 372, 167-177, 2003.