石垣島南東部では計算による遡上高が45mに達しています(図1、図2)。また、石垣島東部から北東部にかけて遡上高10〜30mとなっています。竹富島、黒島、波照間島、石垣島北西部では津波遡上高は5m以下です。石垣島北西部で一部遡上高が10mを超えているのは、島がこの部分で地形的な鞍部となっているため、南東側から遡上した津波が鞍部を乗り越え反対側に流れ込んだためです。
多良間島では遡上高は10〜15mとなっており、記録等による遡上高とほぼ一致します。宮古島周辺でも遡上高は5〜10mであり、記録とほぼ一致します。
石垣島南部でも、記録等による遡上域と計算による遡上域がよく一致しています(図3)。
図1 各地の遡上高分布。棒は記録等による遡上高、●は計算による遡上高を示す。
図3 石垣島南部の遡上域。黒線が計算で推定した遡上域を示す。青線、赤線が古文書記録、津波石等から推定した遡上域を示す。
下2つの地図は、国土地理院の数値地図(200000および50000)地図画像と数値地図50mメッシュ標高を用い、カシミール3Dにて地図を作成しています。
[戻る]