○ 八重山地震津波の原因に対する新しいモデルの提案−石垣島東沖断層(仮称)について−

 石垣島と多良間島の中間点には琉球弧を横切る正断層が通っています(仮称:石垣島東断層)。石垣島および多良間島に近いため、この断層が活動すれば付近の島に津波災害をもたらす可能性がとても高いのです。
 しかしこの断層についての調査は、これまでほとんど行われていません。そのため、この断層が動いた場合にどのような津波が発生するかについて、全くわかっていません。
 そこで、まずこの断層の位置を調査しました。調査は長崎大学水産学部の練習船「長崎丸」による音波探査で行いました。断層は石垣島北東端沖から南東方向にに伸びています(図1)。確認できた断層の全長は約50kmです。断層の南西側が50〜100m低くなっています。

 次に、この断層で大地震(マグニチュード7.6相当)が発生した場合にどのような津波が発生するか、津波の伝播・遡上をコンピュータで再現しました。



図1 石垣島と多良間島の間にある断層の位置と音波探査記録

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